土用の丑の日のひつまぶしのうんちくとひつまぶしの食べ方
2016/07/01
ひつまぶしと聞くと?っと思う人もいるかもしれませんね。
名古屋発祥の鰻(うなぎ)料理のひとつですが、
笑い話のようですが、私は料理名を「ひまつぶし」
と長い間勘違いしていました。
土用の丑の日とは何かというと、
まず土用とは四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前
約18日間を言い、暦には十二支の
「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」があり、
日日順繰りに替わっていますが、
この土用の約18日間に来る丑の日のことを言います。
土用は18日間ですから、この間に十二支(12個)
ですので、1回又は2回丑の日が入ることになります。
話題の土用の丑の日は夏の立夏を指していますが、
2回丑の日がある年は2の丑と言われ、
商業的には2回ウナギのセールスがなされます。
2016年の土用の丑の日は、 7月30日です。
さて、土用の丑の日になんで鰻を
食べるようになったかということですが、
暑い夏場鰻を食べて精を付けるといった
こともあるのでしょうが、精がつくものは
鰻ばかりででもないので、
今だったら焼肉でもよさそうなものです。
ことのいわれは諸説あるようですが、
江戸時代に平賀源内(蘭学者等1728年~1780年)
が夏場の売上不振に悩む知り合いの鰻屋に
頼まれ考案した「本日土用丑の日」という
広告が当たったとの説が一般的ですが、
同時代に大田蜀山人(狂歌師1749年~1823年)が
「ウナギを食べたら病気にならない。」
という内容の狂歌を作って宣伝したと
いう説もあり、その他諸説があるようです。
いずれにせよ、おいしい鰻を食べる
きっかけになりますが、かば焼きが
一般的で「ひつまぶし」はあまり見かけません。
名古屋の熱田神宮に近いあつた蓬莱軒で
出される「ひつまぶし」が有名です。
さて、ひつまぶしとはどのようなものかというと、
簡単に言うと鰻のかば焼きを細かく刻んで
ご飯に乗せたものと言えます。
よく見かけるちらしずしに乗っている
アナゴの刻んだものだけ乗っているといった
イメージです。
ところが、本場名古屋ではその食べ方に
特徴があり、一膳目はうなぎのそのままの味を味わい、
二膳目は薬味を加えて味い、三膳目はお茶づけにして
サラサラと食べ、四膳目は好みの食べ方で
味わうといったおなかがいっぱいに
なるような食べ方になります。
ちょっとしたうんちくですが、
「ひつまぶし」はおひつに、鰻をまぶすという
意味からきているということで、名古屋市の郷土料理
と思っていたのですが、なんとこの「ひつまぶし」
という言葉はあつた蓬莱軒がなんと
1987年に商標登録してありました。
したがって、現在各地で「ひつまぶし」の
名前で商品が出ていますが、
本来この会社以外「ひつまぶし」という
言葉は使えないのですが、
使用差し止めの訴訟を起こさないのでしょう。