睡眠時無呼吸症候群の症状と治療
睡眠時無呼吸症候群
ちょっと前のニュースになりますが、JT西日本で運転手に
睡眠時無呼吸症候群ではないかと調査すると7人が重度の症状と
分かり、治療を開始して、3人が改善できたので運転手に復帰
させたと言う事がありました。
そのほかでも、地下鉄の運転手が居眠りしていたとか、千葉県で
6人がけがをした自動車事故の原因が、睡眠時無呼吸症候群で
あったとか、いろんなところで不都合が起こっています。
この睡眠時無呼吸症候群は英語でsleep apnea syndromeと言い
略してSASと書きます。
睡眠時無呼吸症候群とは寝ているときに、息が10秒以上止まったり
10秒以上通常の半分の量の呼吸量しかなかったりすることをいい
このために眠りが浅く、日中に強い眠気が襲うことがあります。
SASの睡眠時無呼吸症候群は、太った人に多く、肥満でない人の
3倍も危険性があります。
なお、睡眠時無呼吸症候群までに至らないものの、いびきや
歯ぎしりがひどく、低呼吸状態を繰り返して不眠になることがあり
いびき・歯ぎしり不眠症もこの類型になります。
なお、睡眠時無呼吸症候群の重症な人は、飲酒の上運譚する場合と
比べてもハンドルミスが多かったと言う事ですので、きちんと
把握して治療をすることです。
睡眠時無呼吸症候群の症状
● 大きないびき
舌などが顎に落ち込むので気道をふさぎ、特に無呼吸から
通常の呼吸に戻るときに大きないびきとなります。
● 日中の強い眠気や熟睡感が無い
無呼吸で脳に十分な酸素が供給されないので、脳は覚醒状態に
なって、休眠が出来ない。
● 起床時の頭痛
睡眠が足りない場合、脳が休めないので、起床自の頭痛が出ます。
● 集中力や記憶力の低下
これも、脳が十分な休息がとれないため起こります。
● 夜間頻尿
人は寝ているときは尿を作らないようにするホルモンが出ています
が、無呼吸症候群では、脳が覚醒状態になり、交感神経優位となり
ホルモンが出なくなるためです。
睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病の関係
睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病とも密接な関係があります。
高血圧の発症は健康な人と比べて2倍、狭心症・心筋梗塞は
3倍、脳血管障害は4倍、糖尿病も1.5倍と言う報告があります。
それ以外にも、高脂血症や高尿酸血症も併発しているとの
事も判明しているとのことです。
睡眠時無呼吸症候群の症状が重い人を治療せず放置した場合、
心臓病や脳血管障害などで10人中4人が死亡したと言う事です。
睡眠時無呼吸症候群の治療
まず肥満があれば減量することで上気道周辺の脂肪の重さによる狭窄を改善する。
医学療法は以下です。
● 経鼻的持続陽圧呼吸法(NCPAP)
マスクから気道に空気を送り込み、圧力をかけることで、
気道閉塞(気道が塞がること)を防ぐという対症療法のひとつで、
睡眠時無呼吸症候群の一般的治療方法で確実性があるそうですが、
軽症度の人にはあまり効果が期待できません。
● マウスピース(スリープスプリント)
歯科医にあごの位置を固定するマウスピースを作成してもらって、
これを寝るときに装着します。健康保険が利用できて、経費も
安くつきますが、中程度以上にはあまり効果が無いと言う事です。
● 手術療法
気道が狭くなっているところを手術で取ると言う事ですが、
苦痛を伴いますので、他の療法を優先適用の後の手段です。
ただ、最近はレザー治療が出てきて、日帰り治療が可能と
合併症もないとのことです。
自分が睡眠時無呼吸症候群と気づくのはなかなか難しいですが、
日中ものすごい睡魔に襲われたり、また家族がいれば睡眠時の
大きないびきや、呼吸が止まっていないか聞いて早めに対処
するようにしたいものです。