やっくん女装バンドが事故!交通事故保険から見てみると
ドライブレコーダがとらえた事故(今回の事故とは関係ありません)
自賠責保険がまず適用
今回、高速道路で有名人が単独事故を起こして、結果的に死亡されました。
このような事故で、賠償問題はどうなるのでしょうか?
今回は、単独事故と言う事から物損については、考えないとします。
まず、高速道路を走行していて、ハンドル操作を誤ったと言う事で、
高速道の左にあたって、反動で右の側面にあたって停止したようです。
この段階で、乗車していた5人はけがの程度はわかりませんが、命に
係ることはなかったようです。
ところが、運転していた有名人ともう一人が、後続車誘導のためにか
車を降りたところ、後続車にはねられ、結果的に下りた2人が亡くなり
ました。
このような場合の交通事故の保険の適用はどうなるのでしょうか?
死亡事故の方から見ると、はねた車が賠償責任を負うと言う事に
なります。
したがって、加害車に任意保険が無くても、まずは自賠責保険が
適用になります。
もし加害車に任意保険があれば、手続き的にはほとんど任意保険会社が
やってくれる一括請求と手続きになり、被害者の自賠責保険の請求の
手続きもやってくれます。
死亡した2人の賠償金は?
今回死亡した2人の賠償金はどうなるのでしょうか?
まず加害車に任意保険が無いと言う場合を想定して説明します。
自賠責保険の支払い基準は法律などで決まっていて、不満だからと
増額交渉することはできません。
自賠責保険の支払い基準
治療費と言うか収容された病院代は120万円以内では全額出ますが
入院雑費とか休業損害と通院慰謝料と言う項目は出ません。
死亡したので、葬儀代が60万円が定額で出ますが、領収書があれば
上限100万円まで支払われます。
次に死亡慰謝料が出ますが、本人慰謝料が350万円で、法定相続人が
1人の場合550万円をプラスしましが、相続人が2名の場合は650万円を
加算し、相続人が3人以上の場合は750万円を加算します。
もし、扶養家族がいた場合は、これらの金額に200万円加算が出来る
のですが、どうも独身だったようです。
もし独身だったとすると、両親がいる場合では慰謝料は1000万円と
なります。
次に死亡逸失利益(生きていたら稼げたはずのもの)の計算に
なります。
芸能人で少し売れているのでそこそこの年収があったかのしれませんが、
通常確定申告の金額になります。
もし不申告で年収が確認できない場合は、自賠責保険が決めている
金額を年収にして計算します。
今回は仮に年収1000万円あったとして計算します。
1000万円×0.5(生活費控除)×15.372(67-37)=7686万円
生活費控除とは生きていたら食費など生存にかかるお金がかかりますが
死亡した場合は、その分必要ないという考えで減算します。
15.3725と言う数字は67歳までの現在年齢に対するライプニッツ係数です。
この人は、以上の各賠償金を合計すると8786万円が賠償金となります。
しかし、本人に過失があれば過失相殺と言って、過失分は引かれることに
なっていますが、自賠責保険では死亡の場合で本人の過失が7割未満
の時は過失相殺はしないことになっています。
今回の本人の過失はどのくらいかと言う事になりますが、本来高速道路
には、人がいることを想定しておらず、一般道のような歩行者が有利には
なっていません。
今回の本人の過失ですが、4~5割となるようです。
そうなると、自賠責保険では過失相殺され無いと言う事になります。
自賠責保険では支払い限度額があり、死亡の場合は上限が3000万円となり、
もし自賠責保険だけしかなかった場合は、賠償金は3000万円となります。
ここで任意保険会社が加害車についていれば、自賠責保険で回収出来なかった
残りの分の支払いを受けることができます。
ただ任意保険会社の場合は自賠責保険と異なり本人の過失分はきっちりと
相殺してきますので、仮に4割だったとすると8786万円×0.6=5272万円
となり、自賠責保険の3000万円を引くと2272万円が任意保険会社から
支払われます。
もう一方の方の賠償金の計算も同様に計算できます。
交通事故の賠償金などや後遺障害の相談があればここに相談することをお勧めします。