干し柿の作り方
干し柿とは?
秋から冬にかけてスーパーの果物売り場で見かける干し柿ですが、
あれってどのように作っているのでしょうか?
柿って店頭で売られているものや、庭になっている家もあると
思いますが、普通に食べる柿=甘柿で作れないこともないです。
でも、干し柿っていうものは、普段我々が食べないというか、
食べられない渋柿を使って作られているのです。
渋くて食べられない渋柿でなんで作るのか?と思うはずですが、
世の中捨てる神があれば拾う神もあるというわけです。
渋柿の渋というのはタンニンという物質が渋いのですが、これは
水溶性で我々の舌のみらいという部分に反応して「渋い」と
感じるのですが、柿を干すことによって、このタンニンが不溶性
のタンニンに変化します。
そうなると、舌のみらいでは反応しませんので渋いという感覚
が出ないので渋くないとなります。
次に甘柿はタンニンが少ないのでそのまま食べれますが、糖度
は渋柿の方が断然高く、干し柿にすると、なんと砂糖の1.5倍
も甘いと言う事です。
干し柿の作り方
干し柿の作り方動画
用意するのは、渋柿と包丁と吊し用のビニールひもだけです。
自宅に渋柿が無い人で、干し柿を作りた~いと思ったら、渋柿
を購入する方法もあります。
以下でシーズン(9月19日~12月10日)になれば購入できます。
作り方はいたって簡単です。
渋柿を洗って、へたを付けたまま柿の皮をむきます。
次にへたの部分にビニールのひもを付けます。
カビ対策で熱湯に1~2分浸けます。
最後に軒先など雨がかからないところに干して、10日以上で完成です。
なお、干し柿には市白い粉を噴く場合がありますが、これは
柿の糖分が乾燥して出てきたもので、問題はありません。
干し柿のバリエーションとして串柿があります。
お正月の飾り餅の上に置くものですが、渋柿を紐に通さず、長い竹串
に通して干したもので、和歌山県のみのべ町が有名です。
この柿串には、柿は長寿の木で幸せをかき集めるとの語呂があります。
干し柿にはあんぽ柿というものがあります。
このあんぽ柿は干し柿とちょっと違っていて、いわば半生状態で
芋羊羹のような柔らかさが特徴です。
作り方は、渋柿の皮をむくまでは同じですが、この物を硫黄で燻製に
するのですが、硫黄は干している間に飛びますので、健康に悪いと
言う事はなく、逆にカリウムやビタミンなどが多くて健康によく
美味しいと言う事になります。