ドラフトビールとラガービールどっちが生ビール?
ドラフトビールとラガービールとは
ドラフトビールやラガービールなどよく聞く言葉ですが、
寒い季節や暑い季節に関係なく、まずは生中!一杯と言う事になり、
ビール好きは、3杯4杯とジョッキがすすみます。
で、生中の生ですが、当然”生ビール”と言う事ですが、では生以外の
ビールはあるのでしょうか?
またドラフトビールとラガービールはいったいどちらが生なのか
分からないと言う事になります。
今でも瓶ビールはありますが、たとえばキリンビールの「クラシックラガー」や
サッポロビールの「サッポロラガー」などはいわゆる生ビールではありません。
生ビールとそれ以外との違いとは
見た目とか、飲み比べても舌が肥えていないと味もほとんど変わらない
のですが、一応景品表示法という法律にその違いが定義されています。
ビールを製造する場合、おおむね大麦の麦芽を酵母の力によって
アルコール発酵させています。
ビールの醸造工程は、一次発酵をさせて、次に熟成期間を置いて二次発酵
させて炭酸ガスなども含まれるようになります。
この出来上がった、ビールをそのまま、瓶などに詰めて販売するのが
本来の生ビールと言えます。
ところが、この場合、まだ酵母が生きていますので、飲まれるまでに発酵が
継続していまして、やがて酵母に餌の糖分が無くなり酵母が死滅して瓶の
そこにおりがたまります。
このような生ビールは初期のころはありましたが、日持ちせず品質も落ちて
行きますので、賞味期限も2週間程度でした。
流通に乗せるためには、日持ちさせる必要もあり、この酵母を死滅させる
ために加熱処理の行程をくわえました。
したがって、生ビール以外は熱処理ビールと言う事になります。
ただ、1967年、サントリーがミクロフィルターという精密ろ過装置を
導入して、酵母をろ過することによって、加熱処理せずに生ビールを
製品化する事に成功し[純生」の商品名で流通しました。
以後各メーカーもろ過して製品を作るようになり、1979年、公正取引委員会が
「生ビール・ドラフトビール」の定義を「熱処理をしないビールのすべて」
と言う事に定めて、一応決着がつきました。
ラガービールは生ビールでない?
ところが、ドラフトビールと言う定義は日本では生ビールと言う
事になっていますが、ドラフトと言う意味は本来は、樽に詰められた
出来たてのビールをビールサーバーからついだような缶ビールや瓶ビールを
示すマーケティング用語としての意味合いがあり、日本以外では
生ビールばかりか、熱処理ビールもドラフトに入るのです。
では、ラガーと言うのは加熱処理ビールかと言うと、これがそうでも
無く、実はあいまいなのです。
ラガーと言う意味は下面発酵で醸造されるビールのスタイルを言い
貯蔵工程で熟成させたビールがすべてラガービールとなり、これも
生であろうが加熱処理された物であろうが関係ないと言う事に
なります。
結論
ドラフトビールとラガービールどっちが生ビールと言う事では
公正取引委員会ではドラフトビールが生ビールと定義しているので
日本産のビールではドラフトビールが生ビールと言う事になります。
ただし、世界のビールでは、ドラフトビールやラガービールと言う
意味合いが日本と異なるので、結局”生ビール”と表示されている
物が生ビールと言う事になります。